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ざっくり石器時代

人類が道具や武器として石器を使っていたのが石器時代。おおまかに約340万年前に始まり、BC8700年からBC2000年に金属器が使われるようになると終わりました。ここでは石器時代について日本語Wikipediaを引用し、英語Wikipediaも参考にして簡単にまとめます。

そもそも石器時代とは

石器時代という時代区分はデンマークの考古学者クリスチャン・ユルゲンセン・トムセンによって名付けられた。彼は一定の原理に基づいて、人類は、石以外に金属を知らない石器時代、鉄をまだ使っていない青銅器時代、鉄器時代の順に発達した、と1836年に「北方古物学の手引き」でまとめた。

この三時代区分によって、考古学的な整理がつくが、世界のどの地域でも当てはまるかというとそうではなく、青銅器時代を経ない地域も存在する。

トムセンが一定の原理に従って定めた三時代区分法は、その後拡張解釈され、また別な基準に従って細分され、本来の意義から大きくそれていった。イギリスの考古学者ジョン・ラボック (Sir John Lubbock 1834 – 1913)によって1865年に石器時代は2つに分割された。絶滅動物と打製石器を使っていた時代を旧石器時代 (Palaeolithic Period)、現生動物の存在と磨製石器を使うようになった時代を新石器時代 (Neolithic Period) と二つに分けられた。地質時代でいうと前者が更新世に属し、後者が完新世に属する。

さらに、旧石器時代を、その時期に活躍した人類の種の区分により、前期旧石器時代・中期旧石器時代・後期旧石器時代の3期に分けている。

最初の証拠

最初の間接的な証拠はエチオピアのアワッシュ川下流域で発見された約340万年前の動物の骨で、これには石器によってつけられたと思われる傷跡が残されていました。2015年にケニアでなされた考古学的発見では、ヒト科で石器を最初に使用したのはケニアントロプス・プラティオプス(Kenyanthropus platyops、1999年にケニア・トゥルカナ湖で発見された320~350万年前の人類化石)の可能性があるとしています。
見つかっている最古の石器は、ケニア・西トゥルカナのロメクウィ3(Lomekwi 3)から出土した約330万年前のもので、オルドワン石器とも異なる特徴を持つことから『ロメクウィアン石器』と呼ばれています。
参考:Nature http://www.natureasia.com/ja-jp/nature/highlights/63930

下記の一覧にあるオルドワン石器の約260年前というのが、それまで最古の石器とされていたエチオピアで発見されたものです。

ざっくり年代一覧

旧石器時代:200万年前 – 紀元前1万年

ホモ・ハビリスなどヒト科による石器(打製石器)の使用が始まった時代で、石器時代の初期・前期にあたる。旧石器時代は石器の出現から農耕の開始までの時代(完新世)をさす。

通常、旧石器時代は以下の3つに区分される。

  1. 前期旧石器時代 :約260万年前 – 約30万年前
    ハンドアックスがひろく用いられた時代。この時代の人類はホモ・ハビリスおよびホモ・エレクトスが主流であった。
    ・オルドワン石器文化(約260万年前 – 約180万年前)
    ・アシュール文化(約170万年前 – 約10万年前)
    ・クラクトン文化(約30万年前 – 約20万年前)
  2. 中期旧石器時代:約30万年前 – 約3万年前
    剥片石器が出現した時代。
    ネアンデルタール人が広がった。極東アジアの中期石器文化の特徴から、ヨーロッパから来たネアンデルタール人に依ったものではなく、アジアの原人から進化した古代型新人によって形成された可能性が大きいとされる。
    ・ムスティエ文化(約30万年前 – 約3万年前)
    ・アテリア文化(英語版)(約8万2千年前)
  3. 後期旧石器時代:約3万年前 – 約1万年前
    石器が急速に高度化、多様化した時代。このような技術革新の原動力を言語に求める説もある。クロマニヨン人(ホモ・サピエンス)が主流となり、他の化石人類は急速に姿を消した。
    ・バラドスティアン文化
    ・シャテルペロン文化
    ・オーリニャック文化
    ・グラヴェット文化
    ・ソリュートレ文化
    ・マドレーヌ文化
    ・ハンブルク文化
    ・アーレンスブルク文化
    ・スウィデリアン文化

中石器時代:

石器時代の旧石器時代と新石器時代との中間の期間にあたる。亜旧石器時代(英語: Epipaleolithic)とも呼ばれる。
社会の形態は狩猟採集社会であった。この時代の遺跡は極めてまれであり、ほぼ貝塚に限られている。ほとんどの地域の中石器時代は、小型複合燧石(細石器と細刻器)によって特徴付けられる。漁労具、石製手斧、カヌーや弓矢のような木製品が、いくつかの遺跡で見つかっている。世界の森林地帯では、最初の伐採の痕跡が見つけられているが、伐採の本格的な開始は、農耕のための特別な土地が必要となった新石器時代初期であったと考えられている。

新石器時代:

伝統的に石器時代の最後の部分とされる時代である。新石器時代は、完新世のうちのひとつの区切りである亜旧石器時代に続き、新石器革命を形成する耕作の発展によって開始され、銅器時代もしくは青銅器時代に、また地域によっては直接鉄器時代に入り、冶金術の成立によって金属による道具が広まったときに終了した。ただし、生産段階と道具が対応しない地域も存在する。
この時代には主に磨製石器が使用されるようになったが、打製石器の使用も継続している。

新石器時代の文化は紀元前8500年頃、レバント(エリコ、パレスチナ)に現れる。その地域では、直接亜旧石器時代のナトゥーフ文化から発展した。ナトゥーフ文化は野生の穀物の使用を開拓し、それは現在の耕作に発展する。従ってナトゥーフ文化の人々は「プロト新石器時代」(紀元前11000年頃 – 紀元前8500年頃)と呼ばれうる。ナトゥーフ文化の人々は食事を野生の穀物に依存し、定住生活を始めていたので、ヤンガードリアスと関連した気候の変化は、農業を発展させることを人々に強制した。紀元前8500年から紀元前8000年ごろに、耕作のコミュニティはレバント地方で作られ、アナトリア、北アフリカ、および北メソポタミアに広がった。


引用・参考
石器時代 – Wikipedia
旧石器時代 – Wikipedia
中石器時代 – Wikipedia
新石器時代 – Wikipedia
Stone Age – Wikipedia

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