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ニカラグア、オメテペ島の奇妙な岩絵

ペトログリフはアメリカ大陸やヨーロッパを始め、世界のあらゆる場所で発見されています。日本でも見つかっていますし、世界中で同様の記号が見つかっているために、世界共通言語や世界共通文化が存在したのではないか、という説まであります。

今回紹介するのは中央アフリカ・ニカラグアのオメテペ島で発見されたペトログリフの様子が書かれている記事ですが、その存在をほとんど知りませんでした(^_^;)

Wikipediaにはこうあります:

オメテペ島(スペイン語: Ometepe)はニカラグアのニカラグア湖に浮かぶ2つの火山からなる島である。島の長さは31kmで幅5~10km、面積は約276 km2

島の名前はナワトル語で「2つの山」を意味するome(2)とtepetl(山)から来ている。その由来であるコンセプシオン山(標高1,610 m)とマデラス山(標高1,394m)の2つの火山は間で繋がっており、上から見ると瓢箪のような姿をしている。ただし、いわゆる「ひょうたん島」の形とは異なり裾野が広く地峡部分はとても低い。

地図で見るとメキシコと南アメリカ大陸のちょうど中間あたりにあるようです。このあたりは古代文明が栄えた地域でもあるので、メソアメリカ文明やインカ文明なんかとも関係あるのでしょうか。謎は深まります。


The Mysterious Petroglyphs of Ometepe, Nicaragua

オメテペはニカラグア湖にある島で、この名前は現地のナワトル語から来ている。オメは「2」を意味し、テペトルは「頂、丘、山」を意味するため、オメテペはおそらく「2つの丘にある土地」と訳されるだろう。オメテペに最初に移住したナワトル語を話す人々は、『2つの丘のある楽園の島』を探せという予言に従って島にたどり着いたと言われている。しかし彼らが着く前にはすでにオメテペ島には多くの部族や文化が存在していたことが、島中に大量に散らばっているペトログリフによって明らかになっている。

オメテペ、2つの丘の島(Wikimedia Commons

オメテペ島の半分であるマデラス山で行われた長期のボランティア現地調査・オメテペ考古学プロジェクト(OAP)によると、『ペトログリフやその他文化的象徴が描かれている岩が約2000個』あるとされ、これらペトログリフは当時の芸術家がフリントや黒曜石のノミで作ったとされている。正確な時期はわかっていないが、それでも3000年以上前に作られてのではないかと言われている。さらに、1880年代初期にJ. F. Bransfordが、1960年代後期にWolfgang Haberland行われた調査は、遅くとも紀元前300年、早ければ紀元前2000年にはオメテペ島に人が住んでいたことを示している。ペトログリフの模様とオメテペ島で発掘された彩文土器(他の島でも同様)の比較によって、オメテペ・ペトログリフの年代を推定できるかもしれない。

オメテペ島には2000以上もの岩絵がある(Ancient Origins

オメテペ・ペトログリフの文体形式はいくつか広いカテゴリに分けられる。これらカテゴリのひとつは『抽象曲線』と名付けられており、ペトログリフのデザインで最も一般的なタイプである。この中で最も一般的な模様は渦巻き(シンプルなひとつのものから複数まで幅広い)と言われ、OAPで調査されたすべての場所で見つかっている。別のペトログリフのカテゴリは『抽象直線』と呼ばれ、これらのデザインを含むペトログリフは割合が少ないと報告されているが、これは『抽象曲線』の模様のバリエーションだと考えられる。

人物図

幾何学模様に加えて、ペトログリフには『人物のような』もしくは『動物のような』模様がある。『人物』のデザインは比較的よく見られるが、幾つかの場所では多く、他の場所では全く無い。これらデザインはシンプルな頭から棒人間、輪郭だけの人物像など幅広い。いくつかの人物図は岩の3次元的側面を利用しており、ほとんど彫刻のように見えます。これらの図はブルジャや魔女と呼ばれる図や自然な頭部、胎児のような図が含まれます。

オメテペ島に岩に描かれた人物図(Wikimedia Commons

動物図

一方、『動物のような』図は比較的稀であり、具体的なものと芸術的なものの両方がある。前者の中では猿は最も一般的なモチーフであると言われ、他には四足動物(頻度は低いが、複合パネルで見つかる傾向がある)、カエルなどの両生類(低頻度)、そして鳥(まれ)がある。また、爬虫類の図も発見されています。トカゲやワニの図は時折みられますが亀はまれです。さらに、いくつかの蛇の図はペトログリフにあらわれています。また、いくつかの曲線デザインは蛇の形を表現していると示唆されている。その他の様式化された『動物化』の図は鳥の頭やワニの図を含んでいます。

また、擬人化とも動物化とも言えない頭のようなデザインも多数あります。これらは研究者たちによって『マスク形式』というカテゴリに入れられました。最後に『その他の模様』というカテゴリがあります。これには花や蝶、太陽のようなシンボル、暦、十字模様が含まれています。

蛇のようなペトログリフが刻まれた岩、オメテペ(Megan / flickr

OAPによる調査にも関わらず、オメテペのペトログリフを取り巻く未だ解明されない多くの謎があります。例えば、これらのペトログリフを作った理由については依然としてわかっていません。これはペトログリフを作った人々によって残された書き記録がないという事実によるものです。したがって当面はペトログリフが作られた目的を想像することしか出来ません。これらは美術的なものか、儀式的なものか、それとも実用的なものだったのだろうか。または全く異なる機能を持っていたのだろうか。

サムネイル: Petroglyph carved into a rock on Ometepe Island (Latincoming)

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