ヴァイキングというと壮大な祝宴ホールが有名で、ビールを飲んだ粗暴な男達が肉の付いた骨にむしゃぶりついている光景が頭に浮かびます。しかし彼らはビールやはちみつ酒の他、ダイニングで実際に何を食べていたのでしょうか。家畜や野生動物、穀物と果物、魚、鶏やその他彼らが育てたり、狩ったり、自然から採集できるものなど、彼らが豊かな食事をしていたことがわかっています。
ヴァイキングはどうやら中世ブリテンの人々よりも良いものを食べていた、とHistory.comのヴァイキングの食事に関する話で述べられています。中世の文学や古代の下水道調査で学んだことから考古学者が知っていることは、ほとんどのヴァイキングは肉を食べていましたが、不運にも寄生虫や人間には毒である雑草の種が入ったパンも食べていました。
ヴァイキング時代は西暦800~1066年まで続きました。彼らはスカンジナビアを拠点にしていましたが、ヨーロッパの大部分やロシア、ブリテン諸島などを征服し植民地にしていました。
The Viking Answer Ladyにはヴァイキングの豊かな食生活について詳しいブログがあります。彼女が指摘したある興味深い事実は、浜に打ち上げられたクジラは彼らの食事の重要な部分だということです。彼女は、学者は動物の骨がないか見つけるため貝塚やゴミ山を調査し、花粉からどんな種類の植物を彼らが消費していたかを知るために湿原や湖の底から分析し、彼らの食生活や料理についてのヒントを得るためにエッダやサガを読んでいたと語りました。彼女はエギル・スカラグリームスソンのサガの一節を抜粋します:
スカラグリームは素晴らしい船大工でもありました。ミラルの西には豊富な流木があったため、彼はアゥルタネースに別の農場を建てて動かし、そこから釣りやアザラシ狩り、野生の鶏の卵集めに出かけたため、そこにはすべてが豊富にありました。彼らはまた流木を取りに行きました。鯨は頻繁に座礁し、あなたは欲しいもの全て撃つことができ、野生生物は人間に使われることなく周囲に静かに立っていました。ミラル西部の海沿いにある彼が建てた中で3番目の農場。ここから簡単に流木を得ることが出来ました。彼は種をまき始めたのでここはAkrar(畑)と呼ばれました。沖合には鯨が打ち上げられていた島がいくつかあったため、この島々はHvals Isles(クジラの島々)と呼ばれていました。スカラグリームにはまたサーモンを探しに川を上る人がいて、そしてサーモン釣りの世話をするためにGljufur川に独居人Oddが住んでいます。
ヴァイキング明らかに肉を炙ったり炒めたりはしていませんでしたが、どうやら茹でてはいたようです。肉の一部はゲームで、しかし特に低緯度では彼らは家畜、馬、羊、山羊、そして豚を食べていました。彼女によると、家畜の最も重要な種類は牛だと骨の残骸から知られています。木製の囲いの遺物も農場に80~100頭いたことを示しています。
ヴァイキングは肉や卵を得るために、アヒルやガチョウ、そして鶏を飼っていました。
スカンジナビア北部ではヴァイキングは、南部地方の従兄弟達よりも多くヘラジカ、シカ、トナカイ、クマ、イノシシ、リス、ウサギや野鳥を狩っていましたが、南部でも狩りをしていました。
ヴァイキングはヴァイキングは大西洋やバルト海でタラ、ハドック、ニシン、サバや他の魚を釣っていました。川でサケを釣ったり淡水や海水で貝を採っていました。アザラシやイルカも狩っていましたが、ほとんどはそれよりも打ち上げられたクジラを食べていました。
彼らは肉を燻製、塩漬け、発酵、酢漬け、乾燥させて保存していました。かなり北の地域では通年で凍らせることが出来ました。しかし最も一般的な保存方法は、いつまでも保存できたため乾燥させるものでした、とthe Viking Answer Ladyは書いています。
乳製品、野菜、果物は現在よりも荒いものでした。そして油のための種はヴァイキングの食生活において大きな部分を占めていました。彼らはベリー、リンゴ、リンボク、プラムなどの様々な種類の果実を食べ、それらを乾燥させて保存していました。庭で育て、ニンジン、カブ、パースニップ、ほうれん草、セロリ、キャベツ、ソラマメ、エンドウ豆、大根などの自然の野菜を集めていました。また、リーキ(セイヨウネギ)、ワカメ、キノコ、タマネギも食べていました。
彼らはオート麦、大麦、ライ麦を食べ、大麦から平たいパンを作っていましたが、麦類はほとんどの場合ビールを作るために使われていました、とthe Viking Answer Ladyは書いています。彼らはおかゆやパンも用意していました。
この食べ物はすべて美味しく素晴らしいものでしたが、ハーブやスパイスを加えることで明らかにおいしくなるようにしていました。
『ディル、コリアンダー、ホップはヨークやデーンロウから来たものだと知られています。』と彼女は書いている。『ケシの実、クロガラシ、フェンネルはダブリンからという証拠があります。オーセベリ墳丘墓ではクレソン、クミン、マスタード、セイヨウワサビが見つかっています。その他のスパイスにはラベージ、パセリ、ミント、タイム、マジョラム、キャラウェー、ジュニパーベリー、ニンニクがあります。中世において、スカンジナビアは外国産スパイスの交易路を持っていました。これにはクミン、胡椒、サフラン、ジンジャー、カルダモン、ギニアショウガ、クローブ、ナツメグ、メース、シナモン、アニスシード、月桂樹などが含まれます。酢ははちみつのように、食べ物の味付けに使われていました。』
しかし腹ペコなヴァイキングは何でこれら食べ物を流し込んでいたのでしょうか?
『アルコール飲料は心から平らげられていて、これは冬の体力消耗から炭水化物カロリーを維持する一つの方法で、普通エールを飲んでいました。ホップやギンバイカがエールの香り付けに使われていました。』と彼女は書いています。
彼らは蜂蜜酒、牛乳、乳清や水も飲んでいました。
The Viking Answer Ladyはいくつかの食品調理方法を詳述し、ヴァイキングが行っていたと考えられるいくつかのレシピを提供しています。
原文:Viking diet was better than in many parts of the Medieval world(Ancient Origins)
サムネイル:発酵させたサメ・hákarlは、アイスランドに定住した9世紀から今日まで続く伝統料理の一例。 (public domain)