ニューヨークの22階建てガラス張りホテルの建設現場の下で、考古学者は飲食や住まいの歴史とともに、万能薬や健康増進薬を消費する伝統を明らかにしたと、DNA infoは報告しています。ここで発見されたものの中には、かつて『長寿のエリクサー』を入れていた200年前のガラス瓶がありました。研究チームは現在、死を回避するエリクサーを作るために使われた原文のドイツ語レシピを見つけ出そうとしています。
『私たちは、自分たちの実験考古学を行なうこと決めました』と、市から発掘プロジェクトの監督依頼を受ける会社Chrysalisの社長、Alyssa Loorya氏は話します。Loorya氏は古い医学書からレシピを見つけるためドイツの研究者に協力を求め、ポーションには抗炎症作用のアロエ、消化を助けるリンドウの根、ルバーブ、ガジュツ、スペインサフランなど、今日でも薬草医が使う材料が入っていたことを明らかにしました。
さらに長寿のエリクサーについて、考古学者らは、抗マラリア特性を持つペルヴィアン樹皮、抗菌作用のある樹液の一種ガムキノなどの材料の複合混合物を含む、かつて人気だった19世紀の薬であるDr Hostetterのストマック・ビターズのボトル2つも発見しました。Loorya氏と彼女のチームは味が非常に苦いと言う、両方のタイプのエリクサーを再作成しています。
不老不死の薬を探すことは、多くの人にとって究極の冒険となっています。中世には、錬金術師がエリクサーを作るために必要であり鉛を黄金に変換する賢者の石を探しているという記述があります。15世紀の錬金術師Bernard Trevisanは、賢者の石を水銀液に放り込むとエリクサーを作り出すと言っており、悪名高いカリオストロやサンジェルマンのように不老不死の薬を見つけたと主張する錬金術師は複数います。
不死または極めて長い寿命について書かれた古代文献は、歴史を数千年遡って見つけることができます。例えば4000年前のシュメル王名表は、数万年統治した王について言及しています。同様に聖書は「大洪水」の前にいた数百年生きた人間について言及しています。
世界中の非常に多くの文化から伝わる古代神話や伝説は、「神々」のために確保され彼らを不死にしていた特別な食べ物や飲み物に言及しています。ギリシャの神々にはアムブロシアーやネクタールがあり、ゾロアスター教やヴェーダ神話では、それぞれソーマ、ハオマとして知られる特別な飲み物についての言及を見ることができます。エジプト神話では、トート神やヘルメス神が彼らを不死にし続けると言われる「ホワイト・ドロップ」や「リキッド・ゴールド」を飲んでいます。シュメルの文書では、古代シュメル王に飲まれていたニンフルサグのミルクについて言及があります。ヒンドゥーの宗教では、神によって集められ飲まれるが人間は飲むことを禁じられた、アムリタと呼ばれるミルクを利用していました。中国神話には「不死の桃」があります。これら全ての言及は単に古代祖先の想像の産物なのでしょうか? それとも彼らの文化は大幅な長寿を本当に達成したのでしょうか? 少なくともいくつかの真実は不老不死のエリクサーの背後にあるでしょう。
※DNA infoには詳細なレシピが載っています。
原文:Ancient Origins