42° 15′ 46.8″ N, 21° 57′ 14.4″ E
ヘリケー(Helike)は紀元前373年の冬に津波によって沈んだ古代ギリシャの都市で、ペロポネソス半島のアカイア(アハイア県)にある遺跡。北側のコリント湾(コリンティアコス湾、コリンティア湾とも)からは12kmほど内陸に位置しています。ギリシャは島の多い国なのでペロポネソス半島は一見すると大きな島のようにも見えますが、北東部がコリントス地峡で本土と繋がっています。このコリントス地峡は短い地点では幅6kmほどしかないため、古代から交通の要衝とされてきたようです。
しかし、1893年にコリントス運河が建設されたため、実際には島とみなすこともできるようになりました。また、そもそも「ペロポネソス」という言葉は「ペロプスの島」(ペロプスは父タンタロスにシチューにされたギリシャ神話の英雄)という意味なので、古代の人は大きな島として見ていたのでしょうね。
捜索から数年後の2001年、考古学者は長く忘れ去られていたヘリケーの遺跡に巡りあいました。ヘリケーは古典ギリシャの街で、紀元前373年に一帯を地震が襲い、コリント湾南西岸にて数メートルも埋まっていました。試験溝では金銀とともに陶器が得られ、このヘリケーにある建物が王室のメガロン(建築形式の一つ)もしくは宮殿であることが示唆されています。
古典都市の下で、掘削機は紀元前2,500~2,300年頃の遺物とともに青銅器時代初期の遺構を発見しました。同様にヘリケーからパトラやコリントの街に繋がるローマ時代の道路の痕跡を見つけました。
ヘリケーは2,000年以上も保存されていましたが、すぐに破壊されてしまうでしょう。ギリシャ国鉄は既存線路の改良によってパトラからコリントの旅行時間を合理化することを計画しています。改良される線路は、発掘がなされていない古代ギリシャの街の中心部を通ります。
参考: - Helike - Wikipedia - Helike Archaeological Site - ペロプス - Wikipedia - ペロポネソス半島 - Wikipedia