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素粒子の分析がピラミッド建造方法を解き明かす?

The Bent Pyramid. Source: Christopher Rose/ CC BY NC 2.0

研究者らは、エジプトの屈折ピラミッド内部で集められたミューオンと呼ばれる宇宙分子の分析を始めています。科学者の国際チームは彼らの野心的なプロジェクトが、ピラミッドはどのように建てられたかという謎の解明に役立つだろうと期待しています。現在、ピラミッド建造について具体的な説明はありません。遺産革新保全研究所( the Heritage Innovation Preservation institute、HIP研究所 )の副所長Hany Helalは、『ピラミッド建造について、100%証明されたり確認された一つの理論はありません。これらはすべての理論に言えることで仮説に過ぎません。』と話しています

2015年10月に開始されたミューオン放射撮影分析は、スキャン・ピラミッド・ミッションの最新研究です。このミッションはエジプト考古学庁とカイロ大学工学部、そしてフランスのHIP研究所の共同研究で、カナダ・ケベックのラヴァル大学と日本の名古屋大学の研究者から支援を受けています。

このミッションのウェブサイトは、彼らの目的が『どんなわずかな隙間も開けることなく、エジプト最大のピラミッドの本質を突き止める』ことだと表明しています。そうするために、研究者らは様々な最先端技術を4つのピラミッドに使用しています。4つとは、ダハシュールにある屈折ピラミッドと赤のピラミッド、それに続きクフ王のピラミッド(大ピラミッドやケオプスとしても知られる)、そしてギザのカフラー王のピラミッドです。

スキャン・ピラミッド・ミッションによって研究されるピラミッド4つの地図( Scan Pyramids Mission)

調査はピラミッドの熱分布を確立するための、2つの赤外線サーモグラフィミッションで始まりました。これら研究の目的は、密度における違いを明らかにし、ピラミッド表面の奥にある空洞を調べることです(これらのうち1つは年間を通したプロジェクトです)。

熱スキャンの最初の結果は興味深い詳細を既に提供しています。カナダ・ラヴァル大学のMatthieu Klein氏は記者会見で、『赤のピラミッド西面に明らかな温度の分離があります。下部は上部よりも冷えています。これは興味深いことです。私たちはまだその答えがわかりません…これは風によるものでしょうか?おそらく、しかし興味深いです。』と彼は話し、温度の違いは3~6℃だと付け加えました。

Klein氏はスキャンが、専門家が過去に東面で似た『関心地点』を発見していた場所である、クフ王のピラミッド北斜面に位置する2つの例外を示しているとも話しました。熱マップ上の冷たい点は表面の下にある構造を示すこともでき、それはおそらく隠し部屋に繋がっています、とTech Timesは報告しています。

クフ王またはケオプスとしても知られる大ピラミッドの東面で検知された熱の例外。地上高。 Credit: Philippe Bourseiller / HIP Institute, Faculty of Engineering, Cairo / Ministry of Antiquities.

スキャン・ピラミッド・ミッションは、ミューオン放射撮影を使用した2つのミッションも含んでいます。彼らはウェブサイトにて、これらの研究は『モニュメント内の未知の構造の存在を確認し正確に可視化する』ために使われるだろうと説明しています。これは屈折ピラミッドにて現在行われている調査の一部です。

遺産革新保全研究所の所長Mehdi Tayoubi氏は次のように話しています

先月ピラミッド内部に置かれたプレートは、ミューオンとして知られる地球の大気から降り注ぐ放射撮影素粒子のデータを集めています。この素粒子は空っぽの空間を通過しますが、硬い表面に吸収または反射させることができます。もしも私たちがどこかに1㎡の空間を見つけるとしたら、それは新たな疑問と仮説をもたらし、おそらく決定的な疑問の解決するのに役立つでしょう。

ミューオン検知の視覚的説明。 ( Scan Pyramids Mission )

研究者らは、紀元前2600年頃にスネフェル王によって建てるよう命じられた、屈折ピラミッドの建設の詳細について学ぼうとして素粒子の蓄積を分析するでしょう。屈折ピラミッドはカイロの40km南に位置し、もしかすると2つの部屋が隠されています。これはまた、『古代エジプトで最初の真性ピラミッドを建設する試みだと考えられています。』[The Guardianより]

最後に、スキャン・ピラミッド・ミッションはドローンを使った写真測量キャンペーンを含んでいます。スキャン・ピラミッド・ミッションのウェブサイトによると、撮影された画像は『独自のcm精度の、3Dによるギザ台地とダハシュール遺跡の全モニュメントの再構築』に使われるでしょう。彼らは、『これらのモデルはHIP研究所によってオープンなデータとして研究者と公衆に利用可能になるでしょう』とも書いています。

屈折ピラミッドでのミューオン研究は赤のピラミッド、そしてギザの2つの大ピラミッド、ケオプスとカフラー王のピラミッドの分析に続くでしょう。スキャン・ピラミッド・ミッションのウェブサイトは、要するにプロジェクトは少なくとも2016年の終わりまでは続くべきだと伝えています。彼らはじれったい質問を提供しています:『考古学者とエジプト学愛好家の興味をそそる1000年の謎はこれから先解決するのでしょうか?』

『カギは新しいアプローチを実現して前に進めることです』と、Mehdi Tayoubi氏は語っています。つまり、もし大きな謎が解決されなかった場合でも、この遺跡について理解を深めなければなりません。『これまでの多くのミッションはピラミッドの謎を解明しようとしてきましたが、それらが成功しなかった場合でも、さらなる知識となります。』

原文:Ancient Origins

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