錬金術について調べたりしてますが、聞かれると答えに悩む質問が『錬金術とは何か』っていうそもそもなことだったりします。人によっては「鉛を金に変える方法」や「不老不死の薬を作る技術」を想像したり、「化学の基礎になった初期の知識」と答える人もいるだろうし、「鋼の~」で有名な「等価交換」を思い浮かべるかもしれません。現代においてはファンタジーと強く結びついて、特殊能力のように描かれたり神秘的な霊薬を作り出したり、魔法の一種のような形で登場したりもします。
錬金術は歴史を通じてその時々の様々な思想を取り込んで変化しています。なので一言で表すのはとても難しいのです。考えるべき側面や見るべき視点が数多くあって、鉛を金に変える『金属変成』や普遍医薬を作る『薬学』、また『基礎化学』や『宗教思想』や『シンボリズム』、さらには地域による違いもあったり歴史的な出来事との繋がりもあります。ここでは錬金術とは何か、様々な側面から考えていきます。
下記リストは全てを統合した一覧にしていく予定ですが、まずは錬金術のプロセスを使った薬学であるスパジリック(Spagyric)領域についてと、石や金属などの加工技術を中心にまとめます。一見すると関係なさそうなのですが、歴史的な整理のために石器時代から遡って見ていきます。
目次
今後の予定
- 古代の錬金術
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- ギリシャ
- その他の地域(地中海etc)
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- ヘブライ
- 日本
- 中世ヨーロッパ