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霊長類は出産前に薬を使う

マダガスカルのキツネザルは、妊娠した時にセルフ・メディケイト(自己治療)することが知られる最初の動物として明らかにされています。メスのシファカは有毒なタンニンが豊富な植物を出産の数週間前に食べることを、研究者が発見しています。

なぜシファカがこのような行動をするのかハッキリしていません。他の哺乳動物では、タンニンの少量摂取は寄生虫を殺したり母乳生産を刺激します。また獣医はタンニンを使って流産を防ぐことが多く、植物を食べることでシファカが発達中の赤ちゃんを守っているという非常に興味深い可能性を高めています。

一見すると、妊娠していようといまいとタンニンの味は異様に思えるかもしれません。動物の腸内で毒性タンニンはタンパク質と結合するため、草食動物が葉っぱをムシャムシャ食べないように、植物はこれらタンニンを自己防衛の化学物質として使います。

『シファカは体質に逆らって何かをしている』と、霊長類のセルフ・メディケーションの専門家でこのチームのメンバーである、京都大学のマイケル・ハフマン氏は言います。『しかしおそらく、この行動をする良い理由があることを意味します。』

フィーミーとキリー

彼のチームはマダガスカル西部のキリンディ・フォレスト(Kirindy Forest)でベローシファカ(Propithecus verreauxi)の研究をしています。フィーミーとキリー(fihamy and kily)と呼ばれる妊娠したメスは、他のメスやオスよりもタンニンが豊富な植物をより多く食べており、著者らは将来の問題を専門誌Primatesに報告する予定です。彼らはまたこの植物を食べたシファカが、食べていないシファカの集団よりも妊娠に失敗することが少ないことを見つけました。

この植物を食べるシファカは単純にストレスの少ない生息地で暮らしているかもしれないため、これをタンニンによるものだと確信できないことをハフマン氏は受け入れています。また、動物が植物中の有用な他の化合物を求めているかもしれないと研究者は認めています。

チンパンジーヒヒクロキツネザルオマキザルなど数多くの霊長類は、寄生虫と戦うためにジャングルという薬局に入り浸っています。

そのうち39種は土を食べることが観測されており、これは腸内の毒素を吸収して、この動物たちが病気にならずに毒性植物を食べることを可能にしています。チンパンジーが使う別の技は堅い葉っぱを丸ごと飲み込むというもので、これは胃を刺激して下痢を誘発し、サナダムシや他の腸内寄生虫を流し出します。

原文:NewScientist

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