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驚くべきセネガンビアの環状列石

人間の歴史を通じて、人類は印象的なモニュメントの建設に情熱を傾けてきました。非常に多くの場合、これは世界最大、世界最高、世界最長、世界一高価などの建設によって成し遂げられました。それにもかかわらず、滅多に同様の注目を得られないようなあまり人目を引かないモニュメントもまた、偉大な建築的・技術的な偉業です。セネガンビアの環状列石(ストーンサークル)もそのひとつです。これらサークルを形作る石は、平均してそれぞれ高さ2mで重さは7トンあります。これらはイングランドのストーンヘンジやエジプトの大ピラミッドのような大規模建造物ではありませんが、セネガンビアの環状列石の驚くべき特徴は1000以上もの石柱が幅100km、長さ350kmにわたって広がっていることです。今ではこれは真に注目すべき偉業です。

ワッスにあるセネガンビアの環状列石。 Photo source: Wikimedia.

セネガンビアの環状列石は現在のガンビアとセネガルがある西アフリカで見つけることができます。1000のストーンサークルのうち、93はユネスコの世界遺産リストに記載されています。これにはセネガルのSine Ngayène複合体や、ガンビアのWarnar、ワッス、Kerbatchの複合体が含まれています。これらストーンサークルの他に、数多くの古墳や墳丘墓があります。これらの特徴ある建造物の考古学的発掘調査から得られた試料によると、このストーンサークルの年代はは紀元前3世紀から西暦16世紀の間であるとされています。これはストーンサークルが長い時間をかけて段階的に建てられたことを示唆していて、これはおそらく約2000年の間伝統が守られていたことを表しています。

これらストーンサークルを建設するため、古代の建築家たちは石の彫刻のためのラテライト露頭を特定することが最初に求められました。この石は周辺地域でありふれたものですが、この土地の地質に関する膨大な知識は最良のラテライトを見つけることが求められました。見つかった最適のラテライトはその後、採石場から切り出されなければなりません。石をひとかたまりで取り出すのは簡単なことではありませんでした。採石場において、取り出す過程で崩れた一枚岩には価値がなく、その場に残されました。これら崩れた一枚岩は顕微鏡的なヒビ割れの痕跡を示しており、取り出される際にこのヒビが岩をバラバラにしてしまった可能性があります。そのため、これらの岩を切り出す際には高度な技術が求められました。最終的に、切り出された一枚岩はガンビア川沿いの様々な場所に運ばれて立てられました。この最終工程は、この作業に必要な人員を動員できる社会組織がこの地にあったことを示唆しています。何万もの一枚岩で繰り返されるこの工程を想像すると、あなたもセネガンビアの環状列石が持つ規模の大きさを感じることができるでしょう。

村内や周辺にあるセネガンビアの環状列石。 Photo source.

これらストーンサークルの機能は、しかしながら私たちに謎を残しています。これらは葬祭機能を持っていたことが示唆されています。いくつかの調査において、集団墓地が発見されており、遺体は手当り次第墓に投げ入れられていました。これは多数の地域住民が伝染病によって亡くなったか、あるいは生贄の一種だったことを示唆しています。それとは対照的に、これらストーンサークルは古代ガーナ帝国の宮廷の埋葬慣習にならって王や族長の墳丘墓の周囲に建てられたとイスラム教の作家が記録した、と主張されています。11世紀にイスラム教がこの地域にもたらされた時、敬虔なイスラム教徒も同じ方法で埋葬され、これらストーンサークルは聖地とされました。したがって、これらストーンサークルは様々な機能を持っていたと考えられます。確かに言えるのは、これらの機能をより理解するためには更なる研究が必要だということです。

セネガンビアのストーンサークルは人類の建てた印象的なモニュメントよりもよく知られてはいないかもしれません。それでも、何が偉大なモニュメントかという認識への挑戦だと私は考えます。多くの場合私たちは風景に現れる巨大な建造物を想像するとはいえ、膨大な数のストーンサークルが点在するセネガンビアの風景は、最も有名な古代建造物のいくつかよりも印象的な建築成果です。

原文:Ancient Origins By Ḏḥwty

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